Act.1 相棒
演出紺野直幸
脚本星川泰子
作画監督紺野直幸
平穏な昼下がり、人質爆弾騒ぎが起きた。丁度その場に居合わせた健児はノーマルポリスでも無いのに、その騒ぎを収めてしまう。それを班長である倉田に「俺達はブーマだけを相手にすれば良いんだ。奴らの職域を犯すな」と窘められるが、「A.D.Poiceも警察だ。目の前で起こっている事件をほっとく事は出来ない」と健児は聞く耳を持たない。
頭を抱える倉田。

そんなおり、暴走ブーマ出現の報告を受け、パトロール中の健児とその相棒、ポールが現場へと向かう。
ブーマを挟み込む為に二手に分かれるが、それが仇となってしまった。健児より先に到着したポールが進行を止めようと攻撃を仕掛け、反対にブーマの攻撃を受けてしまう。
遅れて到着した健児が見たものは、荒れ果てた現場と、倒れているポールだった。
これで3人目。ポールはまだ、死んではいないが、健児とコンビを組んだ奴は……
そのため、他のメンバーは健児の事を心よく思ってはいなかった。

ポールを襲ったブーマが再度、姿を現す。「ポールの敵討ち」とばかりに奮起するA.D.Ploceの面々。が、なぜか、健児はメンバーから外される。
行き場のない苛立ちをバイクを飛ばす事ではらそうとするが、はれる事は無かった。
その頃、他のメンバーたちはいまだに増殖しようとする暴走ブーマをチームワークで撃破する。

恭子の弾くバイオリンを聞き、幾分苛立ちのはれた健児はポール行きつけのバーへと赴いた。そこには両手に花状態で自分の誕生日を祝っているハンスが……
健児の今の心境を知らないハンスは「最上級に孤独な目をしている」と絡み、健児に殴り飛ばされる。

翌日、署に出社した健児に皮肉めいた言葉をかけるマリー。当の健児は意に介せずという感じであったが、ふと室内を見ると、見慣れぬ男が……というより、昨晩、バーで殴り倒した男がいた。班長の話では新しい自分のパートナーだと。頭を抱える健児。
ここにA.D.Police最悪のコンビが誕生した。

予告
やあ、ハンス・クライフだ。覚えてくれた? さて、ポールがまたまた最悪の事件に巻き込まれてしまうんだ。彼を救う為に、僕と健児が初めてコンビを組むんだけど、噂通り、やつは暴走ブーマより危ないかも……
でも、ぼくにとっては悪いことばかりでもないんだな。おかげでものすごい美女、結城聡美に出会えるんだから。


次回、A.D.Police。お楽しみに。

ああ、いったいどこまでやばいんだか……

Act.2 暴走
演出藤本ジ郎
脚本大野木寛
作画監督山沢実
新たに配属されたハンスにパートナーとなった健児が案内する。案内と言っても連れて回るだけで、説明などは一切しない。そんな健児にハンスは「元のパートナーだったっていうポールにもそうだったのかい」と少々皮肉めいたことを言う。そのハンスに健児は自分のパートナーになりたいんだったら、大事な事、始末書の書き方を教えてやると署内で銃を撃つ。

ノーマルポリスからの要請で出撃するA.D.Police。班長・倉田からは「犯人の疲労を待つ。勝手に突入するな」と言われる。と言われた端から突入を開始する健児。その後をハンスも続く。犯人を追いつめ、後はブーマのコアを破壊するだけという時に、ハンスがブーマの頭部を破壊してしまう。暴れ出すブーマ。何とかその場を切り抜けた健児だが、その場でハンスと言い合いになり、殴り合いとなる。

静かに鳴り響く恭子のバイオリン。唯一の安らぎの場に健児は来ていた。
その頃、ハンスは病院に……。なんと、ハンスの頭部には今だ取り出されていない破片があった。医師は「微妙な位置にあるため、ちょっとした怪我でも、ここに運ぶ様にした」という言葉にハンスは「うれしいねェ」と切り返す。今のハンスには頭部の破片より、看護婦に興味があった。

パトロール中にポールを見舞いに来る健児。と、ミラーを見ると救急車に乗せられるポールが……。不思議に思い後を追い問いただすと、ポールの加入していた保険屋が不渡りを出して、他の病院へ移すという事だった。病院までの護衛をする健児。といきなり、不審な動きを始める救急車。後ろの扉が開き、男が「ブーマがーっ!」と叫んだ。救急車へと飛び移る健児。車内はブーマに侵食されている。ブーマのコアを破壊しようと銃を構えるが、撃てない! ブーマはポールの生命維持装置にまで侵食しており、ブーマを破壊するとポールがどうなるのか解らなかった。

仕事を終え帰宅しようとする看護婦・結城聡美を待っていたハンス。聡美にモーションをかけるが軽くあしらわれてしまう。そこがいいとさらに興味を持つハンス。
とそこに、コールがかかる。「人命がかかっているんだ」と無理矢理、聡美を同乗させるハンス。

何とかポールを救おうとする健児。しかし、これと言った決め手が無かった。そこに聡美を同乗させたハンスが来る。聡美の話では「心臓が停止してから5分以内に処置をしないと脳死が始まる」との事。その5分に全てをかける健児とハンス。
何とか、ポールを救い出すも、健児がブーマに捕まってしまう。ハンスは健児を救うためにブーマのコアを破壊する。制御を失った救急車は道路脇のフェンスに激突して炎上。健児の身が危ぶまれたが、ハンスは確信していた健児が死なないことを……

静寂を取り戻した街。ポール行きつけのバー。そこに、健児はいた。その健児の隣に座るハンス。ハンスの前にも健児と同じペルノのロックが……
同じように飲む二人。今の二人には言葉などいらない。なぜなら、二人は信頼出来るパートナーになっているのだから……

予告
結城聡美よ、改造ブーマの密売シンジケートってご存知? このゲノムシティに巣くうガンってところかしら。その幹部、リーアムの登場よ。彼はこれから先、ずっと健児やハンスたちを苦しめるらしいわ。それにしてもあのコンビ、改造ブーマの密造工場へ二人っきりで乗り込むなんて、ホントに男って理解不能だわ。


次回、A.D.Police。お楽しみに。

ああ、いったいどこまでやばいんだか……

Act.3 取引
演出糸賀慎太郎
脚本根元歳三
作画監督祝浩司
パッカーの秘密工場がA.D.Policeによって取り押さえられた。健児とハンスは下水へと逃走する犯人を追っていた。と、そこに武装したブーマが……。その頃、上ではホセが不審な布のかけられた物を見つける。布を取ってみると、それは……高性能爆弾だった! しかも、カウンターは10になっている。何とか待避するも、何人かが、犠牲になってしまった。

捕獲した犯人の情報で、次の取引相手である田崎を張る健児たち。そこにリーアムが……。健児たちの存在に気づくも、何くわぬ顔で中へと入っていく。リーアムは工場をつぶされたばかりで、『メイスン』の手前、なんとしても取引を成功させたかった。田崎も取引を早く終わらせたく、「今晩にも現物を渡してもらおう」と話しを進める。しかし、A.D.Policeが田崎の周りをうろつくのを気にしているリーアム。

いきなりの捜査打ち切り。ゲノムと正規の取引をしている田崎が、抗議してきたのだ。正規の企業に対して捜査権限のないA.D.Policeは手を引かざるを得なかった。それを心よく思わないハンスは健児に詰め寄る。「パッカーを野放しにするんだ。また、犠牲者がでる。僕たちが殺すようなものだね」と。それにたいして健児は「俺達は正義の味方じゃない」と切り返す。

取引の為に田崎が出ていく。それを規律違反と知りつつも追っていくハンス。その頃、誰もいない署に健児が……。

瓦礫の転がる工場跡で、取引を行っている田崎とリーアム。それを見つめるハンス。しかし、ハンスは敵に見つかってしまう。田崎は焦るもリーアムは平然として、ブーマを起動させる。そのブーマへと取り込まれてしまう田崎。ブーマ出現で窮地に追いやられるハンス。そこに健児が駆けつける。リーアムに後一歩とい所まで健児は迫ったが、ハンスが窮地に陥った為に、逃してしまう。

ハンスの連絡で取引場所へと駆けつけた他のメンバー。しかし、駆けつけた頃にはすべてが終わり、鉄くずとなったブーマ達の中に健児とハンスの姿があった。

規律違反による一週間の謹慎処分を受けた健児とハンスは各々の安らぎの場へと赴いていた。

予告
宮野恭子です。恋人の健児がA.D.Policeだけど、ブーマ犯罪なんて私とは縁のないものだと思ってたの。ところが、大事な卒業コンサートの当日に、私、凶悪なブーマ犯罪に巻き込まれてしまうの。演奏時間は迫るし、殺人ブーマは次々に人質を……どうしたらいいの?


次回、A.D.Police。お楽しみに。

ああ、いったいどこまでやばいんだか……

Act.4 約束
演出佐藤英一
脚本星川泰子
作画監督松下純子
前澤弘美
今日もまた、改造ブーマの押収……と、トラックと運び屋を押さえたまでは良かったが、積み荷のブーマが起動してしまう。班長の倉田とホセは運び屋を連れて退避するも追いつめられてしまった。と、そこにバイクで滑り込んでくる健児。健児により全てのブーマが破壊され、危機は脱せられる。

一仕事終えて、カレンとマリーはバーに来ていた。今だマリーは健児の事を快く思っていないらしく、健児の事で愚痴をこぼしている。そこにハンスが現れ、「健児の心には氷山が浮かんでて、そいつが健児のいきたい方向さえ阻んでいる」と弁解する。カレンは少なからずその意味を理解するも、マリーは全く理解していない。

その頃、健児は恭子の所に来ていた。明日は恭子の卒業記念コンサートのある日。恭子は「演奏する前に健児に逢いたい」という。健児も「必ず行く」と約束する。

コンサート当日。恭子は親切にしたおばあさんに誘われ、美術館へと来ていた。そこに運悪くブーマを使った強盗団が! A.D.Policeにも出動命令が出て、非番のハンスと健児以外は現場へと急行する。

その頃、恭子との待ち合わせ場所である会場の入り口に健児はいた。いつまで待ってもこない恭子の事を不審に思いつつ、ふと眼をやったモニターに恭子の姿が!

現場ではしびれを切らしたマリーが突撃しようと倉田に迫る。しかし、倉田は「モニターで館内の様子が犯人たちに筒抜けだ」とマリーたちを押さえる。ならばとホセが一つの作戦を立てる。

現場に非番の健児とハンスが駆け付け、健児は「俺が突入する」と言い出し、倉田はそれを「リスクが大きすぎる」と止めた。それに今はホセの立てた作戦が進行中だった。その作戦とはモニターに遅延回路をかませ、タイムラグを生み出すというモノだ。しかし、生み出せるタイムラグは30秒。その30秒で全てのブーマを破壊し、人質を救出しなければならない。
そして、作戦開始! 次々に館内に突入するA.D.Police。手際よくブーマを破壊していく。
タイムリミットの30秒が過ぎ、犯人たちに突入した事がばれてしまう。しかし、時すでに遅く、犯人たちが気づいた頃には大半のブーマが破壊されていた。そして、犯人たちはその場で全員お縄となる。

誰もいない静かな公園。その公園に恭子の奏でるバイオリンの音が流れる。本来ならば、何人もの観衆の前で奏でられるはずだった音。しかし、今はたった一人のために奏でられている。公園はいま、二人だけのコンサート会場となっていた。

予告
私、リーアム・フレッチャー。この商売もなかなか楽じゃないんです。ボスのメイスンは滅法厳しく、少しのミスも許してくれないのでね。少々まずい事になって、身の危険を感じた私はA.D.Policeに自首する事にしたんです。もちろん、すてきなお土産持参でね。
フフッ。


次回、A.D.Police。お楽しみに。

ああ、いったいどこまでやばいんだか……

Act.5 策謀
演出畠山茂樹
脚本大野木寛
作画監督岸本誠司
いつもと変わらぬ日常。A.D.Police署もまた、なんら変わらぬ日常を過ごすはず……と、そこにPoliceの制服を着たリーアムが自首してきた。リーアムの話しではメイスンに目を付けられ、命の危険にさらされている為との事。その言葉を裏付けするかのように、尋問中にリーアムが狙われた! 狙撃してきたブーマはカレンによって破壊。その際にブーマが言った言葉、「……裏切り者、リーアムに死の裁きを……」これがリーアムの情報の重要性を決定づけるものとなった。

夜。街を一望できる丘の上に健児と恭子はいた。会話を交わすでもなく、ただ静かに刻が流れていく。
帰る途中、見覚えのある車を見た健児がふと目をやると、聡美と共にいるハンスがいた。ハンスもまた、聡美との二人の刻を過ごしていたのだ。

情報を渡す代わりに無罪か執行猶予にするという司法取引により得た情報で、A.D.Policeの全署員が埠頭で張り込んでいる。リーアムの情報ではゲノムの最新ブーマ30体を武装警備員に扮して強奪するというものだった。しかも、そこにはメイスンも来るという。

ゲートが開き、輸送トラックが出てくる。その前に倉田が立ち阻むように出ていく。武装警備員とA.D.Policeの一触即発の嫌な空気が流れている。その頃、リーアムはというと、優雅にワインをあけていた。

均衡が破られたのは突然だった! トラックの扉が開き、警備員が力無く倒れたのを合図に、どちらからとも無く、銃撃戦が開始された。いつ果てるとも無く続く銃撃戦! また一人また一人と倒れていく。

「輸送トラックを移動させる」と、A.D.Policeの署員が乗り込むが、その署員に不信感を抱いた健児が問いただす。しかし、男は答えずトラックを動かした。何とか、トラックを止めようと健児はガンバルも、善戦むなしく、トラックを奪われてしまった。

食事を終えたリーアムの元に電話がかかってきた。しかし、数回コールすると電話は切れてしまった。それが合図であったかのように、立ち上がり、氷を一つ、警備の警官の足元へと投げるリーアム。投げられた氷からガスが噴出し、警備の警官は倒れた。

今だ続く銃撃戦。しかし、すべてがリーアムによって仕掛けられた罠だと解った時、終わった。
おびただしい銃痕。血と硝煙のにおい。そして、言い知れぬ空気が静まり返った埠頭を支配していた。

予告
いつも最高のトラップを仕掛ける事に命を懸けている男、ホセ・コリンズだ。そのおかげで、どうやらリーアムに恨まれたらしい。
奴は卑怯にも、俺の愛する家族を人質に取りやがった。ちくしょおー!
ゼニア、ケイティ、必ずおまえ達を無事に救ってみせる。


次回、A.D.Police。お楽しみに。

ああ、いったいどこまでやばいんだか……

Act.6 家族
演出うえだひでひと
脚本根元歳三
作画監督
作画監督補
戸部敦夫
高乗陽子
大々的なブーマ押収作戦が展開され、ホセのトラップにより、誰一人として怪我人を出す事も無く作戦は終了した。だが、これが悲劇への始まりであった。
今朝まで何の変わりもなく、妻ゼニアと最愛の娘ケイティがいたホセの家。しかし、帰ってきたホセの眼前には無惨に荒らされ、二人のいない部屋が広がっていた。そして、ディスクが……

ディスクには先ほどA.Dが押収したブーマを返せというリーアムと、爆弾付きで椅子に縛り付けられているホセの家族の映像が記録さてたいた。爆弾は5時に爆発するとの事。現在の時刻から考えるとあまり時間はない。急ピッチで映像の解析が行われるも、すぐに見つかるものではない上に、ゲノムからは一度押収したモノを返すつもりはないとの返答。業を煮やしたホセはゲノムへと向かう。何とか追いかけていた健児に止められ、大事に至る事はなかった。

その頃、解析班により人質の居場所が絞られた! 考えられる場所は全部で四ヶ所。手分けして調べてみるも、ホセの家族は見つからない! 残るは一ヶ所。A.D総出で向かい、何とかホセの家族を見つける事が出来た。しかし、残り時間は少ない! 他のメンバーを待避させ、ホセは爆弾解体に取りかかる。順調に解体は進んでいたが、後一歩という所で爆弾始動のアラームが!

時計の針が5時を指す。しかし、爆発は起こらず、爆弾内から出てきたのはホセ達をあざ笑うリーアムの人形だった。二人を抱きしめるホセ。今のホセにはリーアムに対する怒りよりも、妻と娘が無事だった事への喜びの方が大きかった。それは周りにいるメンバー達も同じであった。

ナンシーに人質を無事救出した事を告げる倉田。が、ナンシーの話しではゲノムのラボが襲撃され、押収したブーマが奪われたとの事。それも5時ジャストに。つまり、この人質事件はおとりだったのだ。A.Dの誰もがそう思った。だが、リーアムはそんなに甘くはなく、爆弾は人形の中に仕掛けられていた。ホセはそれに気づくも、時既に遅く、ホセは爆発に飲み込まれる。連鎖的にビル内に仕掛けられた爆弾が爆発して、炎に包まれていく。待避する倉田達。ただ一人ホセを助けようと健児が駆け寄るも、もはやホセは……

ホセの名を泣き叫ぶ妻ゼニアの悲鳴が、ホセを救い出せなかった自分に苛立つ健児の叫びが、爆発音に消される事も無く響いていた。

予告
リーアムが大胆にも、ゲノムビルで取引するという情報が入り、私、カレンもA.Dの仲間と一緒に変装して張り込む事になった。
事態はどんどん悪化して、壮絶な攻防戦に発展するんだけど……その影に、なにやら不思議な老人の姿が見え隠れ……
そして、リーアムの驚くべき秘密が発覚!

次回、A.D.Police。お楽しみに。
ああ、いったいどこまでやばいんだか……

Act.7 血痕
演出藤本ジ朗
脚本星川泰子
作画監督山沢実
リーアムが大胆にも、正規ブーマの大元であるゲノムビルで取引をするという情報を得て、健児達は変装をして張り込んだ。ゲノムも協力するとはいうものの、企業秘密漏洩を阻止する為という名目でビルの過半数以上を解放しない。もし、このエリアに入られたら手は出せなくなってしまう。

リーアムが取引場所であるレストランへと姿を現した。にわかに緊張感が走る。何食わぬ顔で料理を頼むリーアムから少し離れた位置に取引相手らしい男がいた。その男からリーアムへと何かが渡され、引き替えにキーが男へと渡される。取引は行われた。しかし、リーアムは金を受け取ったわけではない。受け取るまでは取引は成立せずリーアムを捕らえるわけにはいかない。運ばれてきた料理に手をつけずにフロントへと向かうリーアム。そして、キャッシュの入ったアタッシュケースを受け取る。取引成立。一斉にリーアム捕獲へと動き出す健児達。

逃げ回るリーアムはゲノムの警備エリアへと足を踏み入れてしまった。警告を発し詰め寄る警備ブーマ。しかし、不思議なことに向けられていた銃は降ろされ、奥へと続く扉が開く! まるで、誘うかのように……

リーアムを追跡中のハンスだったが、ゲノムの警備エリア内に入られた為に一時的に追跡を中断しなければならなかった。引き返そうとしてふと目をやると隣の通路に顔見知りの人物、結城聡美がいた。「なぜ、聡美が……」疑問に思ったハンスは後を追うも、ゲノムの社員(高職)でなければ入れない所へと行かれ、追跡を断念する。

逃走を続けるリーアムの前に『海原』という老人が映し出された。リーアムと海原は知り合いらしく、「そろそろ変調をきたしているのではないかと」や「生かすために野放しにしているわけではない」など、意味ありげな会話を交わしている。

リーアムを追いつめたハンス。逃走しようとするリーアムの左腕をハンスの銃がかすめる。手傷を追いながらも、必死で逃げるリーアムはゲノム警備エリアへと進入した。警備ブーマの為に追跡を絶たれそうになるハンス達。と、そこにバイクを駆って健児が突入してきた。リーアムと健児の撃った弾が交錯し、健児は横転してしまう。絶体絶命かと思われた瞬間、リーアムが銃を落とす。
リーアムの右手にしびれが走ったのだ。海原の言葉がリーアムの頭をかすめた。それを振り払うかのように、降りてきたヘリに駆け乗る。キャッシュの入ったアタッシュケースを置いたまま。

リーアムは取り逃がしたものの、取引相手の方は取り押さえる事は出来た。だが、収穫はそれだけでは無かった。なんと、リーアムが人ではない事が判明した。現場に残されていたリーアムの血痕から『ナノ・バベッジ』が検出されたのだ! つまり、リーアムはブーマ。それも製造禁止の生体融合型ブーマ!

リーアムと『海原』との会話、ゲノム会長のセリフ……今、このゲノムシティで何かが起ころうとしていた。

予告
雨っていうのは、時々思い出したくない記憶を蘇らせたりする。
相棒のハンスは怪我の後遺症で昔の記憶が所々思い出せないらしい。それが、奴をすごく不安にさせるようだ。思い出や記憶ってなんなんだ。生きていくのに必要なのか? 俺は前だけ見て突っ走るぜ!

次回、A.D.Police。お楽しみに。
ああ、いったいどこまでやばいんだか……

Act.8 記憶
演出中川聡
脚本大野木寛
作画監督金紀社
激しく雨の降りしきる夜。少々、憂鬱な表情の健児が飲みに来ていた。数分後、ハンスが来るも、来るなり聡美へと電話をかける。しかし、聡美は部屋にはいなかった。
静かに時が流れる中、ハンスが「逢わないのか?」と切り出した。今、署の方には健児のおじいさんが来ていたのだ。ハンスの話では健児の母親とは親子の縁を切っていて、孫がいる事を知らなかったという。
とそこに、店へと近づくマリーの足音が……
急いで身を隠すハンス。なんでもマリーに金を借りていて今は会いたくないのだとか。

いつもの酒を頼み、健児の横に座るマリーも健児に対しておじいさんに会わないのかと切り出した。マリーの話では東京大震災時に健児の母親と生き別れになったとの事。ハンスの言っていた話と違っている!

とそこにハンスに電話が! マリーがいて出られないハンスだったが、マスターの配慮で電話へと出られた。相手は聡美。前回の事件から気になっていた事を聞き出すが、うまく切り替えされ、丸め込まれてしまう。

しつこく、「会わないのか」と食い下がるマリーに健児は「血が水よりうっとしい時もある」と……一瞬、黙り込んでしまうマリー。

マリーが香水を買う為に店を出ていくと、電話BOXからハンスが出てきて、また健児に話かける。そんなハンスに健児はマリーに言った事「血が水より鬱陶しい時もある」をそのまま投げかけるも、「そんな事を思った事はない」と切り返すハンス。自分は記憶がつぎはぎだらけで思い出を持っていない。だから思い出を持っている健児はいいと……しかし、健児はこんな思い出だったらいくらでもくれてやると……

また、店へと近づくマリーの足音が……急いで電話BOXへと身を隠すハンス。健児は「またか……」と少々うんざりしていた。
マリーが香水も買わずに戻ってきた理由はカレンを見かけたからだとか。何でも、ロッカールームでカレンの香水を割ってしまい、今はカレンに会いたくないと。どこか隠れる場所はないかというマリーにマスターは「狭くても構わないのであれば」とカウンターの下を教える。そこは最初にハンスが隠れていた場所だ。
マリーが身を隠すとほぼ同時にカレンが店へと入ってきた。
カレンもまた、健児のおじいさんの事で話し出す。で、カレンの話では母親は健児の生まれた事を話す前に死んだとの事。ハンスとマリーの話と違う。三人が三人とも違う話をおじいさんから聞かされていた。

そんな三人に「会わないのか」と言われ、その上、倉田からは「じいさんを何とかしろ」との催促の電話をもらっても会おうとはしない健児。というよりも、会って何を話せば良いのかわからないのだ。そんな健児にマスターは「恨み言を言ってやれば良いですよ」と。そして、その言葉が健児の心境を変えたのか、「署に戻る」と健児は店を出ていく。

外は雨も上がり、太陽が光輝いていた。

予告
ハンスが暴走ブーマとの戦いで大怪我をしちゃったのよ。
マリーなんか、心配で心配でこの小さな胸が張り裂けそうだっていうのに……
相棒の健児ったらお見舞いにもいかないで、なんだか色々ハンスの事調べてるみたい。
あいつって本当に冷たいんだから。
……でも、その時の健児の気持ちみんな知らなかったんだ。

次回、A.D.Police。お楽しみに。
ああ、いったいどこまでやばいんだか……

Act.9 確信
演出糸賀慎太郎
脚本根元蔵三
作画監督及川博史
今日も暴走ブーマが出没。いつものように健児は班長達を待たずに現場へと突入する。ハンスも最初は止めようとしたが、同じ穴のムジナなのか健児の後を追って現場へと突入していく。暴走ブーマを発見し、無難に追いつめ、後はとどめを刺すだけ。ハンスがそのとどめを刺そうとした瞬間、このところ頻繁に襲ってくる頭痛が! ハンスの撃った弾は急所をはずれ、反撃を受けてしまう。ブーマは健児が破壊するも、顔をあげた健児の目には床一面に広がって行く血が写る。

すぐさま病院に運び込まれたハンスは手術へと入った。しかし、手術が行われているはずの手術室には誰もおらず、手術など行われていない。ではハンスは? ハンスは別の場所で手術を受けていた。手術といっても人のそれとは全く違い、培養液に浸っているだけと言った感じである。それにその場で交わされている言葉は人の事では無く、ブーマの事を話しているように聞こえる。それに、聡美の台詞「なんとしても生かすのよ。これは会長命令です」。会長とはゲノム会長の事。ハンスには何か秘密があるのか?

何とか一命を取り留めたハンス。しかし、その現場にいた健児にはあの傷は助かるような傷には見えなかった。担当看護婦である聡美に言い寄るも、うまい具合にはぐらかされてしまう。しっくりこない何かを感じながらも、現場へと立ち寄ると、鑑識からゲノムが全て持っていって、何も無いと聞かされる。
ハンスには何かある。その謎を解く鍵が血に……健児は唯一血痕のついたジャケットを街工場へと持っていき、血を調べる。そして、驚愕の事実が……!?

病院で再度、聡美に言い寄る健児。前回のようにはぐらかそうとする聡美だったが、血を調べたという言葉に足が止まる。
健児はハンスが何者なのか知ったのだ! しかし、健児は「相棒に何かあったらただじゃおかない。例え、相手がゲノムでもな」と聡美に言って、その場を去って行く。健児はハンスが何者であろうと、自分にとってかけがえの無い相棒であると認めていた。

予告
ゲノム社の輸送車がリーアムによって略奪され、私、ナンシーも健児達と出動。
彼が命がけで手に入れようとしている物は、一体何なのか?
地下水路で繰り広げられる激しい攻防戦。そんな私たちの前に、ゲノム側の責任者として現れたのは……

次回、A.D.Police。お楽しみに。
ああ、いったいどこまでやばいんだか……